各言語の基本構造・・・主語、述語/動詞、目的語の順序
はじめに・・・「動詞」と「述語」・・・各言語を統一的に説明する用語は?
英語の基本構造は、以下の様に説明されます。
S(主語)+V(動詞)+O(目的語)
一方、日本語の基本構造は、以下の様に説明されているかと思います。
S(主語)+O(目的語)+V(述語)
※英語では”Predicate”と言うので、Pで表記しています。
赤字の部分、同じ様な働きの語句が、英語では動詞、日本語では述語となっています。
ちなみに、各言語の文法で、動詞、述語どちらを使っているかですが、以下の様です。
◆「動詞」を使用・・・英語、フランス語、ドイツ語、ヒンディ語
◆「述語」を使用・・・中国語、日本語、ロシア語
このブログでは、各言語をなるべく横並びで統一的な用語で説明したいので、V(述語)と表記したいと思います。
英語・・・S(主語)+V(述語)+O(目的語)
S(主語)+V(述語)+O(目的語) という語順が基本です。
- S+Vの2語で平叙文となる(1語だと命令文)
- 述語の前にある名詞が「主語」
- 述語の後にある名詞が「目的語」
フランス語・・・S(主語)+V(述語)+O(目的語)
S(主語)+V(述語)+O(目的語) という語順が基本です。
- S+Vの2語で平叙文となる(1語だと命令文)
- 述語の前にある名詞が「主語」
- 述語の後にある名詞が「目的語」、
- ただし目的語が人称代名詞の場合は述語の直前に置かれる
ドイツ語・・・S(主語)、O(目的語) +V(述語):ただし主文では活用成分が2語目
以下の2パターンあります。
〔主文〕 : S(主語)+V’(述語の活用成分)、O(目的語)+V(述語:V’の残り)
〔従属分〕: S(主語)、O(目的語)+V(述語)
- S、Oの位置は変えても良い(語の違うので混乱はしません)
- 語の位置が自由なので英語の様な”基本文型”はありません。
- V’は、動詞、分離動詞の活用成分、助動詞 などがあります。
ロシア語・・・S(主語)+V(述語)+O(目的語)
S(主語)、V(述語)、O(目的語) という語順が基本です。
- S、V、Oの位置は変えても良い(語の違うので混乱はしません)
- 語の位置が自由なので英語の様な”基本文型”はありません。
- 主語は省略可能です。
中国語・・・・・・S(主語)+V(述語)+O(目的語)
- 述語の前にある名詞が「主語」
- 述語の後にある名詞が「目的語」
- 主語は省略可能
ヒンディ語・・・・・・S(主語)+O(目的語)+V(述語)
S(主語)+O(目的語) +V(述語)という語順が基本です。
- 主語、目的語の語順は自由
- 主語は省略可能